こんにちは!琉球治療院・施術者の関です。
今回は、パーキンソン病の通電治療についてお伝えしたいと思います!
私が鍼灸治療を始めた、最初の患者様が、パーキンソン病であった事や、
外科手術をした患者様の施術した事など、
パーキンソン病については多くの思い出があります。
パーキンソン病を初めて報告した、
イギリス人医師のJ・パーキンソン(1755~1824)はとても興味深い人です。
医学のほかにも恐竜に興味を持ち
テイラノ・サウルの名前つけた古生物学者としても有名です。
(写真:J・パーキンソン)
パーキンソン病は、脳の黒質細胞にあるメラニンが、
原因不明で消失することが原因です。
メラニンが作っている、ドーパミンという神経伝達物質が減少して、
振戦(1秒間に4.5サイクルの震え)・固縮・寡動などの症状が現れます。
(図1:黒質)
ドーパミンは薬としてそのまま投与すると、
脳が危険なものとして認識するので、そのままでは投与できません。
そこで、脳の中でドーパミンになるL・ドーパという薬が投与されます。
パーキンソン病の治療は、内科的な治療が多かったのですが、
25年ほど前にアービング・クーパー医師がパーキンソン病の手術の時に、
脳の視床の動脈を傷つけ、その時、症状が改善したようです。
それから、脳深部刺激療法(DBS)という外科療法も
治療として行われるようになりました。
横浜で施術をしている時、DBS手術をした患者様を診る機会があるました。
DBS手術の原理を考えている時に、
鍼灸の通電治療も同じように使えないだろうかと思い始め、
現在は、通電治療をパーキンソン病の患者様に応用して治療しています。
日本では、1957年に大阪大学の佐野勇先生が
世界で最初にL・ドーパに基づいた治療を行いました。
しかし、L・ドーパの量が少なかったので不徹底な結果で終わってしまいました。
その後に、L・ドーパを研究したカールソン医師(スウェーデン)や
ホルニキウィツ医師(オーストリア)が有名になっています。
多くのパーキンソン病の患者様を施術するたびに、患者様の苦しみを感じます。
私も鍼灸の通電治療の症例を重ねて、
パーキンソン病の患者様のお身体のお悩みに
寄り添った治療を提供できればと思っております